語り

遍歴のようなもの

デジタルカメラからはじめたカメラ趣味がいまに至ったことなどをなんとなく記していきます。

最初はNikon D7100からはじまりました。D810というフルフレームへの階段ものぼり、一眼レフを楽しみました。

しかし続ける中で、自分はスナップ的に撮ることが好きであると気づきました。画質や操作感、基本的にすべてに満足していたD810でしたが、可搬性というか、常に身近にあるカメラというものを求める僕にとって、ちょっとあわない部分が見えてきたのです。

そして子供がうまれたことでそれはさらに加速しました。荷物も増え面倒もみながら、撮影がメインではないお出かけがほとんどになってくると、一眼レフが一緒にいることがどんどん減っていったのです。こう書くとすごい悲しいな……。

そしてRAW撮影も難しくなりました。現像する時間がどこにもないのです。その時間があれば撮影に行きたいと思うようになり、JPEGで完結させたいなぁという思いも出てきたのです。

それらを一挙に解決するのが、富士フイルムのXシリーズでした。

可搬性も高くJPEG撮影をメーカー自ら自信を持って提供しており、クラシカルな見た目が好きな自分にはデザインも非常に惹かれるものがありました。

X-T3、X100F(現在はVに買い替え)の2台体制で行うカメラ趣味の日々は、僕に再度純粋なカメラの楽しみを取り戻してくれました。

X100V

ただ人の欲は際限がなく「スナップ撮影」というものを意識すればするほど、Leicaが気になってきました。M10など、なんどマップカメラでカートにいれたかわかりません。

そしてLeicaのことをどんどん調べます。相場とかではなく歴史とかそういう、自分の購買意欲をあげるものをひたすらに調べるのです。これはLeicaに限らずすべてのカメラでやっていますが、おそらく買うための背中押しを自分でやっているんだと思います。愚か。

そうするとLeicaは歴史のある会社、当然フィルムの知識がどんどん入ってきます。自分が子供の頃はまだフィルム全盛ですし、家にはYASHICAのカメラが転がっていたおぼえもあります。なにより自分のモノには(車、服、その他色々)懐古主義的な傾向がたぶんにある僕は自然な流れでフィルムを調べ始めます。

フィルムカメラはJPEG撮影に等しいです。まぁ自家現像やスキャンという手ももちろんありますが基本的にはラボマン任せ。可搬性はなんならあがるし。そんな言い訳をしつつ僕はまずCONTAX T3を手に入れます。

これが本当に楽しくてどハマりしてしまいました。コンパクトカメラなので可搬性はいわずもがな。それでいて撮れる写真のクオリティはとても高く、外観もずっと眺めていられるような美しさ。子供たちと公園にただ出かけるのも撮影になりました。それ自体はX100Vでも実現はできましたが、やはりフィルムの仕上がりを想像するという楽しさもあいまってフィルムに傾倒しだします。

そしてもちろん心の中にLeicaは残っています。いままではM10だったものがMPかM-Aになりました。M-Aはとてもかっこよくいまだに心のどこかにM-Aを使ってみたい気持ちをもっていますが、しかし露出計なしはデジタルスタートの僕には腰がひけました。

もうこの時点で買うか買わないかでなく「MPかM-Aか」になっていたので、ほどなくしてMPが我が家にきました。

Leica MP

まず持って思ったのが「重い!!」でした。Leicaの実機をさわったことがなかったのですが、同じ方ならたぶん分かってもらえると思うんですけど軽そうにみえていたんです。もうちょっと小さいとも思っていました。

まさに鉄の塊です。人間は重いものを単純に価値が高いと思う性質があるというのを聞いたことがありますが、例に漏れず僕もその重さにまずやられてしまいました。これはすげーもんだ! と本能が訴えかけます。

撮影してみるとレンジファインダー機の素晴らしさを実感しました。いままで知識としてレンジファインダーの効率性などは理解していたつもりでしたが、ここまで撮影がしやすい、というと陳腐なんですがなんていうか集約されてる感じ? とにかく真っ直ぐに写真を撮る機械なんだと納得させられたのをいまでも覚えています。

そして今度は二眼レフをはじめとしたウエストレベルファインダー機全般が気になり、つい先日オークションでRolleiflexを落札してしまいました。安い部類のやつですけどね。

また今回も色々な感動があるのかな、と今から楽しみです。念のため書いておきますと、Xシリーズもちゃんと手元にあり、デジタル、フィルム両方を楽しんでいます。アイキャッチ画像、実はデジタルだったりするんですけどこれ見抜けるひといるのかな?

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