Leicaの価値は撮影体験にこそある
あくまで個人の感想という前提ですけど、僕はそう思っています。なんせ最新のLeicaでも積んでいる機能は日本のカメラメーカーのほうがよほど優秀だし、そもそもM型はAFすらついてないし。撮れる写真も好みの差こそあれ、Leicaだからピューリッツァー賞が撮れるというわけでもありません。
ただ撮影が楽しいんです。十全に楽しむためには多少のカメラ知識が当然必要となりますが、直感的にも楽しいです。個人的にLeicaの一番素晴らしいと思う要素がファインダー! あのファインダーで覗いて切り取るという一連の流れが、理屈じゃなく楽しいです。そのお作法に慣れれば慣れるほど、露出計なしで撮れるようになりたいなーと思っちゃうのがまた危険なんですけどね。M-Aは買わないぞ買わないぞ……。でも日々練習しちゃう。
品質
工芸品のような素晴らしいクオリティ、とかは言い過ぎだと思っています。いや質感などはほんとすごくいいんですけど僕のLeica MPは最初皮張り不良だったし、2年経たずにフィルムカウンター壊れたりしました。自分が色々カメラに触れたなかでは、やはり日本製のほうが品質いいと思っています。これは個体差、運にも左右されてしまうことだと分かってはいるんですけどね。
撮れる写真に違いはあるのか
これがねぇ、あるんですよね。良し悪しというよりかは、Leicaというレンジファインダー機を抱えているときだからこそ撮る気持ちになるショットがあると思っています。
そんなのいったらどんなカメラもそうだろ!
というのは確かにそうなんですけど、Leicaのときこそそれを感じるんですよね。それは二重像をあわせる方式だからなのか、被写界深度、過焦点距離などを意識する独特の考え方からくるものなのかはわかりませんが、Leicaだから撮った写真だなぁというのはあります。別にいい写真とかじゃないです。
価格は見合っているのか
これ未所持の頃ずっと考えていました。なにせ他のメーカーならかなりいいの買ってもお釣りが来るし、Summaron-M f5.6/28mmとかつけたら合算90万とかになっちゃう。まぁ買ったんですけどね。
結論としては、コスパ的な考えをするなら完全に見合ってませんね。趣味性が高い、というにはあまりに高すぎるものなので、買うならそれ相応の覚悟をもって買いましょう。同じタイヤ4つの車なのにベンツ買うのと一緒です。僕個人は大変満足していますが、それでもたまに思い返しては、たけぇなぁとか思っちゃいます。ついつい売値もみたりして。売らないけどね。
結局言いたいことは
Leicaは一部のコアなファンや熱心な信者たちから持て囃され、絶賛され神格化されたりしていますが、何かと比べて秀でているカメラ、とは言い難いです。しかし、最高のカメラのひとつです。
ちょっと試してみようかな、とはなかなか言いにくい価格ですが、フィルムならM6あたりがいいんじゃないでしょうか。当然中古ですが30万ちょっととかで買えるリーズナブルな相場です(焦点のあわない目)。
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